バリアフリー議連において決議された関係省庁に対する申し入れ

バリアフリー政策をさらにすすめていくために、バリアフリー議連では、政策に関係する皆さんからのご意見・ご要望をうかがい、平成18年2月に以下の内容を決議し、関係省庁に対して申し入れを行いました。

ユニバーサル社会の実現に向けて

我が国では、他の先進諸国に例を見ない程の急速な高齢化が進展しており、高齢社会対策が喫緊の課題となっているとともに、近年の「ノーマライゼーション」の理念の浸透により、障害者の自立と社会参加の要請が非常に高まってきている状況にあり、ユニバーサル社会の実現に向け、より一層のバリアフリー化の推進が求められている。
これまでの当議連の活動により、公共交通機関におけるエスカレーター、エレベーター等の垂直移動整備に対する補助制度が創設され、平成12年には「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」(交通バリアフリー法)が成立するなど、社会参加の基盤となるハード面での整備が着実に進められてきたといえる。

しかしながら、公的機関の検査後にバリアフリー施設を改造・撤去する悪質なホテル経営者の存在が昨今明らかになるなど、関係者を含む国民の高齢者、障害者等に対する理解が、必ずしも進んでいないということが、いま最も憂慮すべき大きな課題である。

高齢者、障害者等の社会参加を確保していく上で、ハード面の整備は引き続き不可欠なものであるが、同時に今後の日本社会においては、心ない悪質な行いをする者への罰則の強化を図るとともに、国民一人ひとりの「意識」のバリアフリー化、さらに一歩進んで、国民一人ひとりが高齢者や障害者等の困難を自らの問題として認識し、その社会参加に積極的に協力していくことが、強く求められており、これらへの不断の取組みが必要である。

本年は、交通バリアフリー法施行5年後の見直しの年にあたり、政府部内においては、より総合的・一体的なバリアフリー化の推進に向け、交通バリアフリー法と建築物のバリアフリー化に関する「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」(ハートビル法)を一体化した「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律案」を今通常国会に提出するべく検討を進めているところである。

このような状況に鑑み、当議連としては、「本法案の閣議決定及び国会での早期成立」、「本法案と連携したバリアフリー化促進施策の関係省庁連携強化による政府一体となった着実な実施」、「バリアフリー化への取組みに対する支援の充実強化」、「国民のバリアフリーに関する意識の向上に向けた心のバリアフリーへの積極的取組み」により、ユニバーサル社会が実現されるよう強く要望する。

特に心のバリアフリーの推進については、雇用や教育といった分野にも深く関連した施策であると考えられることから、関係省庁連携の下、幅広く推し進める必要がある。

 以上、決議する。

平成18年 2月17日

バリアフリー推進議員連盟
                   会長  亀 井 善 之