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鳥インフルエンザと危機管理
東南アジアでの鳥インフルエンザの人への感染が深刻な事態になってきました。
すでに鳥から人への感染による死者が出ており、
さらに人から人への感染による新型インフルエンザが発生し、
世界的に猛威をふるうことが懸念されています。
昨日(11月14日)、政府は鳥インフルエンザが人に感染することがあった場合の行動計画を公表しました。
貯蔵しておく薬がまだまだ十分ではないといった批判がありますが、
こうした国民の命に対する大きな懸念に対して、予め行動計画を立て、
関係する省庁、各機関が連携することを公表することそのものに私は意味があると思います。
その理由として、ひとつには、国民に対するアナウンスが重要だということです。
あらかじめ警戒をうながすことにより、漠然とした不安や風評による不安の連鎖を避けることができるほか、国民ひとりひとりが新型インフルエンザそのものを警戒し、もしも感染した場合にも、
適切な行動を取ることが可能となり、被害の拡大を防ぐことができるからです。
もうひとつの理由としては、
関係省庁や機関のいざというときの行動を予めしっかりと考えていることで、
適切な行動に移ることができる可能性が高くなることが上げられます。
何れも大きな組織である以上、初期の指示に誤りやいいかげんなところがあると、
ひとりひとりの国民の窓口となる現場においては、大きな混乱が生ずることが懸念されます。
想定の範囲を逸することもあるかもしれませんが、まずは、シナリオをきちんと想定し、
その状況に応じた動きを組織がきちんと共有していることが重要なのです。
皆さんも記憶にあるかと思いますが、京都での鳥インフルエンザの大量発生の際には、
私は、その直後に現場に出向き、状況を把握しました。
私は、事態の深刻さを直視し、事業者による発生の隠匿といった問題はありましたが、
まず何より、感染の拡大を防止することと周辺地域の感染状況の把握が最優先であると認識し、
関係各機関に指示をしました。
結果として、他地域への感染を防止することができ、国民の安全を守ることができました。

(鳥インフルエンザ発生直後の鶏舎で被害状況を把握、2004年3月、京都にて)
リーダー自らが状況を把握し、関係部署に対して優先順位を明確にした指示を速やかに送る。
そして、その指示に基づいて現場が動いているかを確認する。
また、不測の事態が発生した場合にも、速やかに新しい指示ができるよう、
常に更新された現状の把握と準備に務めること。
あたりまえのことの積み重ねのようですが、
国民の安全と安心を守るためには、政府のしっかりとした取り組みが必要なのだと思います。
(平成17年11月15日)
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