過去のコラム

第7回:新基本計画

〈亀井農相は03年8月29日、新たな基本計画の策定を指示。品目別横断的な経営安定対策、担い手・農地制度、農業環境・資源保全政策の3つを主要課題に挙げた〉
 
 農業構造改革の推進。これは就任に当たって小泉総理からの指示の一つであります。農水省の幹部からも、以前作った食料・農業・農村基本計画の見直し時期に近づいているとの説明を受けました。併せて、WTO農業交渉も進んでいる。
 食料・農業・農村を取り巻く状況は、今の基本計画を策定した時と大きく変化しました。食の安全・安心の確保、食料自給率の問題もある。次の世代にどのような姿で食料・農業・農村を持っていくか。その出発点に立っているという意識で検討を指示したのです。
 農政改革の動きに呼応して、経団連、経済同友会をはじめ農業の外にいる方々から、農政改革提言が数多く出ましたね。もちろんFTA(自由貿易協定)交渉を進めるためにも、国内改革を急いでほしいとの思いがあったでしょうが、経済界が農政改革に注目する、これまでにない展開になりました。

〈亀井農相は04年5月24日、小泉首相を本部長とする食料・農業・農村政策推進本部で「農政改革基本構想」を発表。農政改革の青写真を示した〉

 推進本部というのは、総理が本部長、関係閣僚がメンバーの組織ですが、前の基本計画を作る時に一度開かれただけだった。私からは、われわれの目指す改革の全体像を基本構想の形で説明しました。その柱は担い手に重点化して、その支援をしっかり図る。地域の創意工夫を後押しする。さらには国際規律の強化、アジア諸国のFTAなどグローバルな視点に立って対応する。各閣僚からは、いろいろ意見が出ましたが、この方向で異論はなかったな。総理からも特段の注文はなかったけれど、農産物輸出には並々ならぬ関心を示しておられたよ。

〈参院選が6月24日公示、舌戦の火ぶたを切った。民主党が農政で攻勢をかけ、近年では珍しく農政問題がクローズアップされた〉

 われわれの改革に対抗して、民主党は1兆円の直接支払いをやり、一方で農林公共事業を大胆に削減するという公約を出してきた。しかし現実にはできない話です。
 私自身も各地に選挙応援に行きました。農業関係者の前で、担い手、やる気と能力のある人たちを後押しする政策に転換していく。これが農政改革ですと話しましたが、聞いておられる方々はよく理解をされている様子でした。
 基本計画の策定は島村大臣に引き継がれましたが、国民の理解と納得が得られ、スピード感のある改革を進めてもらいたいですね。

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